August 19, 2004

広島国際アニメーションフェスティバル2004

第10回大会、本日開幕。
朝9時に、K山先生滞在のホテルまで出かけ、所用をこなす。
そのまま一度会場に行き、プログラム等を入手、ホテルに戻る。
いよいよ始まりだ。23日まで。

最初のプログラム「Fantasia」は、
いろいろ考えた挙げ句、飛ばすことした。
初日の今日は、最後のプログラムまで見所続きなので、体力と脳力の温存。

台風の影響の大雨とか、暴風とかいうNewsにかなり身構えていたが、
雨は時折ぱらぱらと降る程度だった。
風は猛烈に強かったけれど。
会場までのショートカットに使う小さな公園内が、
吹き飛ばされた葉っぱとか折れた小枝とかで、すごいことになっていた。
旧太田川にかかる橋から川を眺めると、
強風にあおられて、流れが逆送しているように見えた。

でも、お昼過ぎからずっと屋内にいたので、
昼間の天気のことはよくわからない。

12時前に再び会場にin。
中では、知ってる人にたくさん会う。
東京の環境が、そのまま広島に移ってきて濃度を増した…という感じである。

最初に観たのは、
「21世紀のディズニー短編『ディズティノ』と『ロレンツォ』の芸術」という、
本編上映&制作者によるメイキングセミナーだった。
「ロレンツォ」の監督と、プロデューサーが、自作についてレクチャーする。
これは、なかなかおもしろかった。
「ディズティノ」は、1945年から、
サルバドール・ダリとウォルト・ディズニーが企画し、
完成を目指していた未完の作品を半世紀以上の年月を経て完成させた、というもの。
「ディスティノ」というスペインの楽曲を用いて、
ダリの描いた絵を、「ダリ」のイメージでアニメートさせていく。

たぶん、時を経て完成させたというところに、もっとも強い意味があるのであろう。と思う。
映像の構築方法としては、ダリの絵を大切に活かしたという意図が伝わる。
よって、OLによって、イラストレーションが連鎖していく。
「広島に原爆が投下された2ヶ月後に録音された」と説明された楽曲が、
古いレコードを聴いているような雑音混じり。
これも”味わい”か。

「ロレンツォ」は、マイク・ゲイブリエルという若い監督の新作短編。
「ゴールデンイーグルを救え!」と「ポカホンタス」の監督を務めた人物である。
これは非常におもしろかった。
ブラックバックに、筆のストロークをできるだけ減らしブラシ跡を残した、という魅力的なイラストレーションを、
現代のデジタル技術等を研究的に用いながら、動かすのである。
タンゴの楽曲に乗せ、ストーリーが進行する。
小気味のいいテンポ。
4分48秒という尺がぴったりだ。

プログラムにはなかったけれど、
この2本の短編のほかに、「One by One」という新作が上映された。
ワールドプレミアだそうだ。世界で初めての観客になっちゃった。
でも、ベーカムの映像だったので、画質がかなり劣る。
もう一回ちゃんと観たいなぁ。
これは、「ライオンキング2」の特典映像として、DVD化されるのだそうだ。
「ライオンキング2」を購入する予定はなかったんだけど。

レクチャーも、ほんとに勉強になった。
夢中でメモる。
ディズニーは、今後商業ベースの作品を完全に3DCGへと移行する。
でも、こうして短編作品も作り続けるようであり、
それは、実験的であったり、手法も拘束しないという方針のようだ。
この話には、ほっとした。
でも、商業ベースの作品の方針転換のために、
解雇された多くのスタジオ従事者(日本にもたくさんいた)たちのことが、
心のどこかでやっぱりひっかかった。
ディズニーにこういう「芽」があるのであれば、
そこで活躍すべき才能を、もっと大切にしてほしい。

このプログラム終了後そそくさと会場を移動して、
この大会で一番楽しみにしていた、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督のと作品上映とセミナーのプログラムへ。
マイケル監督の作品「Father and Daughter」は、大傑作。大好きな一本だ。
その監督の、コマーシャル作品集から、自主制作作品までを一度に観られるのだ。
至福である。しかも、レクチャー付き。

監督は、自主制作作品がうまく立ち行かなくなったとき、
本当に、CMを作り続けるか、アニメーションをやめるかという岐路に立ったという。
その、大きな決断の折りに制作したのが、「お坊さんと魚」であり、
その次の作品が「Father …」であるという。

この、彼自身の歴史には、やっぱり思うところ多かった。
そのほか、音楽についてのくだりとか、
人が無意識にやっている「スペース取り」の話とか、
そういういくつもが、とっても勉強になった。

そして、なんといっても、マイケル監督の佇まいの素敵なことといったら!
語る声の温かさは、私のどつぼ。

ご本人に逢えて大満足だった。ああ。広島に来てよかった…。


インターバルの時間もそこそこに、
開会式があり、コンペの公開審査上映プログラムの一日目を視聴。

19本のインコンペ作品を、2時間半かけて全部観た。
どれも個性に溢れ、なかなか魅力的だから、
ちっとも飽きない。

ただし、腰は限界を迎える。
やっぱり、朝いちの「Fantasia]を飛ばして正解だったと、夜、改めて思った。
座りっぱなしだから、本当に腰にくる。背中も痛い。
初日からこれで、あと5日間もだいじょぶなんだろうか。

食事は、朝、ホテルのビュッフェ(結構豪華)をしっかり食べただけで、
夜までたいした食事もせず(ヒマもなし)。

20040819_2139_0000.jpg

帰りがけ、一昨年も入ったホテル近くの居酒屋で、
食事兼お酒。
広島に来たんだから、やっぱり「雨後の月」を。
ということで、冷酒をいただく。
生すだちハイを続けて。
お食事は、なるべく土地のものをと選び、
穴子のたれ焼きのおいしさに、すっかり幸せになる。






小一時間後、かなりできあがった状態となる。
…で、ホテルでオリンピック女子柔道の阿武選手優勝を見届けるまでごろごろして、
お風呂に入ってお酒が抜けて、
今、こうして記録を綴っているのであった。

あー。
おもしろくてしょうがない一日だった。
腰は痛いけど。

明日の行動予定は、一応目処が立った。
やはり盛りだくさんの様子。
でも、一番の楽しみは、やっぱりコンペ。

世界には、才能が溢れている。
アニメーションは、本当に奥行きの深さを持った、
総合的な映像表現だ。












m-52_03723 at 01:32│Comments(0)TrackBack(2)

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1. 広島国際アニメフェスまとめ  [ 三十路でアニメ ]   September 04, 2004 10:16
mixiあたりで参戦表明しておきながら、例によって例のごとく休みなど取れるわけも
2. 広島国際アニメフェスまとめ  [ 三十路でアニメ ]   September 04, 2004 10:34
mixiあたりで参戦表明しておきながら、例によって例のごとく休みなど取れるわけも

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